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修繕積立金が2倍に上がった話。世間が怖がる固定費を、わたしが慌てずに捌いている理由

修繕積立金が倍になった日。それでも、わたしが慌てなかった理由

修繕積立金が倍。でも、慌ててない。 FIRE×住宅ローン
のどか
のどか

ねえ、修繕積立金の通知見た?9,000円が20,000円って、倍じゃない。大丈夫なの?

ゆるはる
ゆるはる

うん、見たよ。正直「大きく上がったな」とは思った。でも、慌ててはいないんだよね。

のどか
のどか

え、なんで?毎月のことだし、これからもっと上がるかもしれないのに。

ゆるはる
ゆるはる

そこなんだよ。値上げそのものより、それを自分の試算にどう入れるかが大事でね。

のどか
のどか

試算に入れる…?それで怖くなくなるのかな。

この記事でわかること

  • 長年据え置きだった修繕積立金が、なぜいきなり倍になったのか(うちの実数字)
  • 世間で「払えなくなったら終わり」と怖がられる費目を、わたしが慌てずに見ている理由
  • FIRE試算で値上げをどう扱っているか(4%ルールとの関係)
  • 「家を手放すかどうか」を、修繕費ではなく別の軸で考えている話

修繕積立金の値上げ——「払えなくなったら終わり」と言われる費目

マンションの掲示板やSNSを見ていると、ときどきこういう声を見かけるんですよ。「修繕積立金が上げられて、払えなくなったら終わり」「仕事を辞めても、この支払いは一生続く」。

たしかに、そう言いたくなる気持ちはわかるんです。マンションを持っている限り、管理費と修繕積立金は毎月出ていきます。しかも自分の意思では金額を下げられない。FIREを考えている身からすると、収入が止まったあとも一生続く固定費って、けっこう怖い響きなんですよね。

そんな費目について、最近わたしのマンションでも動きがありました。長いあいだ据え置きだった修繕積立金が、いきなり倍になる、という通知が届いたんです。

据え置きだった修繕積立金が、いきなり倍になった

わたしのマンションは2020年に中古で買ったんですが、購入時の修繕積立金は月9,000円でした。それがずっと据え置きで来ていたんです。それが今は、月20,000円。倍以上ですね。

きっかけは長期修繕計画の更新でした。長期修繕計画というのは、12〜15年周期でやってくる大規模修繕に向けて、いつ・何に・いくらかかるかを見積もった計画のことなんですよ。これを作り直したときに「このままだと30年後には積立金が足りなくなる」と分かって、一気に引き上げられたんです。予想される工事費が、以前の見積もりより1.5倍くらいに上がっていました。

管理費のほうも、今年の総会で値上げが決まりました。こちらは1戸あたりの金額がまだ示されていなくて、正確な額は分からないんですが、概算で月1,000円くらい上がる見込みです。

倍増の数字を見たとき、正直に言うと「大きく上がったな」とは思いました。でも同時に「今まで低すぎたんだ」とも思ったんですよね。

うちは築30年を超えていて、昔から住んでいる人が多いマンションなんです。正直、最初は「長く住んでいる人にもっと負担してほしい」という気持ちもありました。でも、買った時点でそういう”影の負債”も含めて買っているわけで。後から文句を言える話じゃないな、と考え直したんです。

それに、ここで上げずに先送りしたほうがこわいんですよ。あとになって積立金が足りず、払えない人が滞納したり、何十万円という一時金を求められたり。築30年超のうちのマンションは、住んでいる人の半分以上がもう定年を迎えています。一時金となったら払えない人が出る可能性が高い。だったら今のうちに月々で上げてくれたほうがいい、とも思えたんです。

ちなみにこれは、うちだけの特殊な話でもないんですよね。国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」を見ると、修繕積立金の月額は戸あたり平均で約13,000円。25年前と比べると、約1.8倍に増えています。新築時に低く設定して、あとから段階的に引き上げていく「段階増額積立方式」をとっているマンションが半分近く(47.1%)。それでも計画に対して積立金が足りていないマンションが36.6%もあるそうです。「あとから上がる」のは、もはや珍しいことじゃないんですよね。

むしろ住んでいる側からすると、いくら上がったかよりも「この先どこまで上がるのか」が見えないことのほうが、不安としては大きいのかもしれません。

でも正直、わたしはそんなに慌てていない

ここまで読むと「やっぱり怖い話じゃないか」と思われるかもしれません。でも正直なところ、わたし自身はそんなに慌てていないんですよ。

FIRE後の年間支出は350万円くらいで見積もっているんですが、その中に入っている住宅のランニングコスト——管理費や修繕積立金は、「上がった都度、その金額で計算し直す」やり方にしているんです。将来いくらまで上がるかを先回りして織り込むことは、あえてしていません。

なぜかというと、わたしが頼りにしている4%ルールの考え方があるからなんですよ。資産を年4%ずつ取り崩していくやり方なんですが、わたしはこう理解しているんです。株式の利回りを年7%、インフレ率を年3%とすると、その差の4%を使っているぶんには、資産は目減りしない、と。もちろん正確には違うのですが、こう考えたほうがシンプルなんですよね。

じゃあ今回の値上げはどうなんだ、という話なんですが。修繕積立金が9,000円から20,000円って、率にすればインフレの3%なんてかるく超えています。しかも上がるのは修繕積立金だけじゃない、食費だっていろいろ上がっている。これだけ見たら、普通に考えれば計算は破綻しているんですよね。

でも、修繕積立金って毎年上がるわけじゃないんです。今回は何年も9,000円で据え置かれた末に、一度にまとめて倍になっただけ。

もちろん、この先もこんなにうまくいく保証はどこにもありません。でも今のところは、計算の範囲内で推移している。だから値上げの分だけを取り出して、そこに怯えるという話ではないのかな、と思っているんですよ。

もちろん「お金が足りなくなること」自体は怖いです。でも、その怖さの正体は修繕費の値上げじゃないんですよね。本当に効いてくるのは、暴落のときにあわてて資産を売らずに済むかどうか。そのために現金をどれだけ持っておくか、という資産設計のほうなんです。わたしの場合は、生活費の3年分くらいを現金で別に持っておくことにしていて。そこさえ準備できていれば、修繕費が上がったこと単体で家計が破綻することはないんですよ。怖いものを、ちゃんと分けて考えるようにしたんです。

手放すかどうかは、修繕費じゃなく「築年数と年齢」で考えている

世間の記事を読んでいると、修繕積立金の話はだいたい「払えなくなったら売却」「リースバックで資金を作る」みたいな締め方になっているんですよ。でもわたしは、その出口にはあまり納得していないんです。

売ること自体は、選択肢としては考えています。ただそれは「修繕費が上がったから」じゃないんですよね。わたしが目安にしているのは築年数のほうで。だいたい築60年を超えてくると、建て替えそのものを考えないといけなくなる。そのとき自分はもう70歳くらいで、引っ越しの判断も体力も難しくなっているはずなんです。

だったら、もう少し手前で動いたほうがいいかな、と。具体的には、自分が100歳になった時点で築60年くらいになる物件に住み替えようかと考えているんですよ。これは「払えないから逃げる」のとは、まったく別の軸の話なんです。

逆に、修繕費が上がったからといって慌てて売るのは、いちばん損だと思っています。修繕積立金が高くなった状態の物件って、買う側から見れば「維持費が高い」マンションなので、安く買いたたかれるだけなんですよね。焦って手放すと損をするのは、過去に一度やってしまっているので、その話は持ち家を資産に含めるか——200万値下げして売り急いだ過去から決めた数え方に書きました。売ったところで、次にどこに住むかという問題も残ります。リースバックに至っては、わたしの場合は意味がわからないと思っているので、やるつもりはありません。それをやるくらいなら、普通に売って別の物件に移ります。

2020年の物件選びで駅近を選ばなかった理由は駅近マンションを選ばなかった理由——「含み益はどうやって使うの?」という問いにも書いているんですが、住む場所の判断って、そのときどきのコストだけじゃ決まらないんですよね。

まだ読めないけど、慌てない軸は決まっている

正直に言えば、この先のことが完全に読めているわけじゃありません。5年後にまた長期修繕計画を見直すとき、インフレがもっと進んでいたら、修繕積立金はまた上がるかもしれない。そこは予想がつかないんですよ。

でも、慌てないための軸だけは決まったな、という感覚はあるんです。値上げが来たら、その都度その金額で計算し直す。資産の側はインフレと一緒に増える前提で見ておく。家を手放すかどうかは、修繕費じゃなく築年数と自分の年齢で考える。

「払えなくなったら終わり」という言葉に飲み込まれるんじゃなくて、自分なりの捌き方を一つずつ持っておく。住宅ローンを抱えながらFIREを考えるって、結局そういうことの積み重ねなのかな、と思っているんですよね。


この記事のまとめ

  • 長年据え置きだった修繕積立金が、長期修繕計画の更新で月9,000円→20,000円に倍増(予想工事費が約1.5倍)。管理費も今年さらに値上げ予定
  • 「あとから上がる」のは珍しくなく、国の調査でも修繕積立金は25年で約1.8倍、積立不足のマンションは36.6%
  • 値上げは「上がった都度計算し直す」で対応。修繕積立金は毎年上がるわけではなく、今のところは4%ルールの計算の範囲内で推移していると考えている
  • 家を手放すかどうかは「修繕費が上がったから」ではなく、〈築年数×自分の年齢〉という別の軸で考えている
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