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「FIREって難しそう、自分には無理かも」——そう感じている人へ。
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コーストFIREを達成した。なのにわたしは、消耗し続けていた | Nodoka Note

コーストFIREを達成した。なのにわたしは、消耗し続けていた

FIREとお金の考え方
のどか
のどか

コーストFIREって、生活費だけ稼げばいい状態なんだよね?

ゆるはる
ゆるはる

そうそう。老後の資金は運用で確保できてるから、あとは今の生活費さえあればいい

のどか
のどか

それって、もっとゆるく働けるってこと?

ゆるはる
ゆるはる

頭ではそう思ってた。でも実際には、達成してからも全力で消耗してたんだよね

のどか
のどか

えっ、なんで?

ゆるはる
ゆるはる

お金の問題じゃなかったんだよ。それに気づくのに、すごく時間がかかって。その話を今日は書いてみようと思って


この記事でわかること

  • コーストFIREを達成しても、働き方が自動的に変わるわけではない
  • 必要以上に働いてしまう理由は、お金ではなく心理的なものだった
  • 働き方を変えるために実際にやったこと・かかった時間
  • お金の準備と同じくらい、心の準備には時間がかかるということ

「何のために働いているんだろう」と思った夜

転職してしばらく経ったある夜、残業を終えて帰りながらふとそう思ったんですよね。

評価は低く、慣れない仕事に追われ、精神的にもかなり参っていた時期でした。「なんでこんなにしんどいんだろう」という気持ちが積み重なって、ある夜に「そもそも、何のために働いているんだっけ」という問いが頭に浮かんできたんです。

生活に困っているわけじゃない。贅沢したいわけでもない。老後の資金はすでに準備できている。それなのになぜ、こんなにも給与や評価に固執して、消耗し続けているんだろう——そう思ったんです。

そのとき気づいたのは、コーストFIREの知識は持っていたのに、それを自分の行動に結びつけられていなかったという事実でした。

老後の不安は、とっくに解消されていたはずだった

内閣府の調査によると、日頃の生活で悩みや不安を感じている人のうち「老後の生活設計について」を挙げた割合は約63%にのぼります。老後への不安を抱えながら働き続けるのが、日本の会社員の標準状態といえるかもしれません。

わたしもかつてはそうでした。でも今は違う。コーストFIREを達成しているので、老後資金の心配はすでにありません。これは事実です。

コーストFIREとは、将来の老後資金を運用だけで確保できる状態のことです(詳しくはこちらの記事で→記事5)。この状態になると、稼いだお金を老後のために積み立てなくていい。今の生活費さえ稼げれば、それでいい。転職の経緯については別の記事で書いています(→記事6)。当時のわたしはすでにコーストFIREの状態にありました。

なのに転職後のわたしは、給与水準を最優先に仕事を選んでいました。職場では評価を気にして、必要以上に頑張り続けていました。老後の不安はなくなっていたのに、働き方は何も変わっていなかった。これが、この記事で書きたいことの核心なんです。

変われなかったのは、お金の問題じゃなかった

コーストFIREの計算式はシンプルです。老後に必要な資産がすでに確保できているなら、今は生活費だけ稼げばいい。頭では理解していました。

でも実際には、定時で帰れる日でも帰れなかった。苦手な業務でもヘルプを求められなかった。「できません」とアラートを上げることができなかった。

なぜか。お金の問題ではなかったと思っています。

一つは責任感。仕事を引き受けた以上はやり切らなければという気持ちは、老後資金の計算とは無関係に働いていました。残業が続いていても「でも自分が担当している以上は」という気持ちが先に立って、切り上げることができなかった。

もう一つは、失望されたくないという気持ち。上司や同僚に「あの人は使えない」と思われることへの恐怖は、資産額に関係なく消えるものではありませんでした。ヘルプを求めることは、自分の限界を認めることで、それが怖かったんだと思います。

そしてプライドの問題もあったと思っています。経験が浅い業務で苦労していることを、なんとか隠しながら頑張ろうとしていました。「できません」と言うことは、プライドが傷つく感覚があった。

コーストFIREは「いくら必要か」を教えてくれます。でも「なぜ必要以上に働いてしまうのか」は教えてくれない。そこにわたしは気づけていませんでした。

1年かけて、やっと少し動いた

精神的に参ったまま1年が過ぎた頃、やっと上司に相談することができました。

プロジェクトリーダーからメンバーへ、役割を変えてもらいました。苦手だった資料作成はほかのメンバーに肩代わりしてもらうようにしました。仕事量が減り、スケジュールにゆとりが生まれていきました。

「できない」と言えるまでに、1年かかりました。

振り返ると、もっと早く動けたはずでした。定時で帰る、苦手な業務は交渉する、ヘルプを求める——どれも、お金の問題ではなく、自分の心理の問題でした。コーストFIREを達成していたからといって、その心理的な壁が自動的に下がるわけではなかったんです。

いまのわたしの現在地

役割を変えてから、定時で帰るようにはなりました。スケジュールにゆとりが出て、少しずつ今の状況を落ち着いて考えられるようになってきた感じがあります。

ただ、釈然としていないことも正直にあります。今年の昇給はゼロでした。メンタルが落ちていた時期の仕事ぶりを考えるとしょうがない部分もある。でも、やっぱり釈然としない気持ちが残っているのも事実です。

そしてもう一つ、頭の片隅にある考えがあります。今の仕事を辞めて、本当にやりたいことを探すのもいいんじゃないか、ということ。ゆるく働く。給料は上がらなくていい。そういう選択肢を、最近は自分に許可できるようになってきた気がします。でもまだ踏み出せていない。そもそも何がやりたいのかも、考えている途中です。

厚生労働省の調査では、将来どんな働き方をしたいかという問いに「なりゆきにまかせたい」「わからない」と答えた人が56.5%いるそうです。その数字を見たとき、長い間のわたしも確かにその一人だったと思いました。でも今は、少しだけ「どう働くか」を自分ごととして考え始めています。まだ答えは出ていませんが、考えられるようになったこと自体は、一歩だと思っています。

踏み出せない理由については、別の記事でも書いています(→記事3)。よければあわせて読んでみてください。

お金の準備より、心の準備が遅れていた

お金の準備はしてきました。20代から積み立て投資を続けて、コーストFIREの水準に達することができた。でも心の準備を、ずっと後回しにしてきたんだと思っています。

「老後のために稼がなければ」という焦りが消えた後に何が残るか。「いくら必要か」がわかった後、どう働くかをちゃんと考えてこなかった。その準備不足が、転職後の1年間の消耗につながったんだと、今は思っています。

もっと早く気づけばよかったとも思います。でも、気づけたのはよかった。そしてきっかけさえあれば、思ったより早く動けるかもしれないとも感じています。お金の準備が整っているなら、あとは心の準備をどう進めるか。それがわたしの、今の課題です。


この記事のまとめ

  • コーストFIREは老後の不安を消してくれるが、働き方は自動的には変わらない
  • 必要以上に働いてしまう理由は、お金ではなく責任感・評価への恐怖・プライドだった
  • 「できない」を認めて動くまでに、1年かかった
  • お金の準備と同じくらい、心の準備には時間がかかる

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