「FIREって、億単位のお金が必要なんでしょ?」

私も最初そう思っていました。2022年頃にFIREという言葉を知ったとき、なんとなく「自分には遠い話」と感じた。でも少し調べてみたら、意外とシンプルな計算式で目標額が出ることに気づいたんです。

今日紹介する「4%ルール」を使うと、自分の月の生活費を入力するだけでFIREに必要な資産額が逆算できます。計算自体は5分もあれば終わります。「億単位で無理」と思っていた人が「あれ、意外と現実的かも」と感じてもらえるかもしれない。そのきっかけになれば、と思って書きます。

Section 01

4%ルールを1分で理解する

4%ルールとは、ひと言で言うと「年間支出の25倍の資産があれば、毎年4%ずつ切り崩しても理論上は資産が尽きない」という考え方です。

なぜ25倍かというと、1÷0.04=25という逆数の関係です。資産の4%を毎年使っても、長期的な運用益がそれを補ってくれるという前提に立っています。

4%ルールの基本式
年間支出 × 25倍 = FIRE目標額

例:年間支出が240万円(月20万円)の場合 → 240万円 × 25 = 6,000万円

注意点:4%ルールは「絶対安全」ではありません。
これはあくまで過去の米国株式データをもとにした試算です。相場の暴落が重なるタイミングや、運用資産の構成によっては資産が目減りするケースもあります。「参考値として使う」という感覚で向き合うのが健全だと思っています。

Section 02

ゆるはるの場合で計算してみる

私の年間支出はざっくり320万円(2025年実績)。月に直すと約26万円前後です。住宅ローン返済・食費・光熱費・交際費・旅行など一通り含めた数字です。

これを4%ルールに当てはめると——

ゆるはるの場合(年間支出350万円)
320万円 × 25倍 = 8,000万円

住宅ローン残高2,100万円台を抱えながら計算上はすでにFIRE水準。でも踏み出せていない。その話は別記事に書きました。

8,000万円。正直、大きな数字に見えますよね。私も最初そう感じました。でも、これが「複利と時間」を使うと意外と現実的な射程に入ってくるんです。

Section 03

8,000万円は複利×時間で現実的になる

「8,000万円なんて無理」と感じた人に、一度この試算を見てほしいんです。

毎月一定額を積立投資して、年利7%で運用した場合の資産推移です。年利7%というのは、過去の全世界株式インデックスの長期平均に近い水準です。もちろん将来を保証するものではありませんが、長期投資の参考値として広く使われています。

月5万円積立・年利7%の場合

積立開始年齢 20歳スタート 25歳スタート 30歳スタート 35歳スタート
40歳時点 約2,600万円 約1,590万円 約860万円 約360万円
45歳時点 約4,050万円 約2,600万円 約1,590万円 約860万円
50歳時点 約6,100万円 約4,050万円 約2,600万円 約1,590万円
55歳時点 🎯 約9,000万円
★8,000万円 達成
約6,100万円 約4,050万円 約2,600万円

月7万円積立・年利7%の場合

積立開始年齢 20歳スタート 25歳スタート 30歳スタート 35歳スタート
40歳時点 約3,650万円 約2,220万円 約1,210万円 約500万円
45歳時点 約5,670万円 約3,650万円 約2,220万円 約1,210万円
50歳時点 🎯 約8,540万円
★8,000万円 達成
約5,670万円 約3,650万円 約2,220万円
55歳時点 約1億2,600万円 🎯 約8,540万円
★8,000万円 達成
約5,670万円 約3,650万円

※年利7%・複利計算の試算値。税金・手数料は考慮していません。将来の運用成果を保証するものではありません。★は8,000万円達成目安。

20歳から月7万円積み立てれば、50歳前後でFIRE目標額に到達できる計算です。「20代のうちに始めること」が、時間という最大の武器を使う方法です。

30代・40代からのスタートでも、月の積立額を増やすか、サイドFIREという選択肢を組み合わせれば現実的な射程に入ってきます。

コーストFIREという考え方もあります
「若いうちに一定額を投資しておけば、あとは追加投資しなくても複利で老後資金が育つ」という状態をコーストFIREと呼びます。その時点から生活費は自分で稼ぐだけでよくなる。詳しくは別記事で紹介する予定です。

Section 04

目標額を下げる選択肢:サイドFIRE

フルFIRE(完全リタイア)が遠く感じる人には、サイドFIREという選択肢があります。

サイドFIREとは「積立投資で資産をある程度積み上げたら会社を辞め、あとは好きな仕事や副業で生活費の一部をカバーしながら暮らす」という方法です。完全に働くのをやめるのではなく、自分のペースで少しだけ働き続ける。フルFIREより手前の段階で「自由」を手に入れるイメージです。

資産額が減るだけでなく、達成年数も早まる

サイドFIREの一番のメリットは、必要資産額が減ること——だけではありません。目標額が下がると、積立投資で達成できる年数も早まります。

月10万円の副収入があると、何が変わるか

年間支出320万円のうち、副業で120万円(月10万円)をカバーできれば——

(320万−120万) × 25倍 = 5,000万円

フルFIREの8,000万円より3,000万円少なく達成できる計算になります。
月7万円積立(年利7%)の場合、30歳スタートならフルFIRE達成が60歳のところ、サイドFIREなら54歳で達成。約6年早まる計算です。

「あと数年だけ我慢して貯め続ける」ではなく「少し早めに自分の時間を取り戻す」という選択肢として、サイドFIREは有力です。

今から副業を育てると、さらに加速する

サイドFIREをより早く実現したい場合、「在職中から副業を育てておく」という方法があります。

副業収入が月に数万円でも生まれると、その分をそのまま積立投資に回せます。投資額が増えれば複利の効果が大きくなり、資産形成のスピードが上がる。そしてFIREした後もその副業を続ければ、そのままサイドFIREに自然に移行できます。

サイドFIREの基本的な流れ
積立投資を続けてサイドFIRE目標額(例:5,000万円)を目指す
目標額に達したタイミングで会社を辞める
好きな仕事や副業を自分のペースで続ける
副収入+資産の取崩しで生活を成立させる
副業を先に育てた場合の流れ
在職中から副業を始めて収入を増やす
副業収入をそのまま積立投資に追加投入する
目標額への到達が早まる
FIRE後もその副業を続けてサイドFIREに着地
副業を先に育てるルートは「資産形成の加速」と「サイドFIRE後の収入源の確保」を同時に進められるのが強みです。ブログ・ライター・プログラミング・動画制作など、在職中から育てられる副業は今の時代に選択肢が増えています。私自身もこのブログがその入口になればと思って始めました。

どちらの進め方が合うかは人によります。「副業が今すぐできる状況にない」ならまず積立投資を続けて目標額に近づく方向でいい。「今の仕事を早く離れたい」なら副業を先に立ち上げる方が二重に効いてきます。

月の生活費別・FIRE目標額の早見表

月の生活費 フルFIRE目標額 副業月10万円の場合 副業月20万円の場合
月20万円(年240万) 6,000万円 3,000万円 0円
月25万円(年300万) 7,500万円 4,500万円 1,500万円
月26万円・ゆるはる(年320万) 8,000万円 5,000万円 2,000万円
月30万円(年360万) 9,000万円 6,000万円 3,000万円
月35万円(年420万) 1億500万円 7,500万円 4,500万円

※4%ルールによる試算。住宅ローン等の負債は含みません。

Section 05

なぜFIRE水準なのに辞めないのか

ここまで読んで「ゆるはるはすでに計算が合格なんだから、さっさと辞めればいいじゃないか」と思った人もいるかもしれません。

それが、なかなか踏み出せないんです。数字の問題というより、メンタルの問題です。8つの理由を別の記事に正直に書きました。

まとめ

今日書いたこと

この記事のポイント

  • 4%ルールで「年間支出×25倍」がFIRE目標額として逆算できる
  • 月25〜30万円で暮らすなら目標額は8,000万円前後
  • 20代から月5〜7万円の積立投資(年利7%)で40〜50代に届く射程に入る
  • 副業月10万円でサイドFIREを狙えば必要資産が8,000万円→5,000万円に減る
  • 副業を先に育ててFIRE後も続けるルートBは、投資加速とサイドFIRE着地を同時に狙える
  • 4%ルールは参考値。絶対安全ではないことを前提に使う

「億単位で無理」と思っていた人に、少し違う景色が見えていたら嬉しいです。大事なのは「いつから始めるか」よりも「始めるかどうか」だと、私は思っています。

自分の数字でシミュレーターを動かしてみると、もう少しリアルな景色が見えてくるはずです。

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